令和3年9月定例会一般質問③
2.防犯・防災について
カメラは犯罪抑止力としてだけではなく、大雨や増水や土砂災害に注意が必要な時にも、役立っております。
先月8月10日に市内に大雨・洪水と土砂災害注意報発令がありました。直接に河川の様子を見に行くのは危険であったため、市のHPから調べられる危機管理型水位計の様子や、国土交通省東北地方整備局の河川のライブカメラを見て、情報収集をしており、カメラの必要性を改めて認識しておりました。
また静岡県熱海市で大規模な土石流が発生しました。熱海市では緊急速報用のメールでの情報発信と防災無線で放送していますが、実際に放送を聞いた住民は「土石流発生地域が遠いため、自分には関係のないことだと感じた」また通常の放送と同じような声の調子で呼びかけが行われていて、危機感を持ちづらいように感じた、という声が上がっている。
山田
デジタル化され新しく整備された無線の放送内容は、高齢者のみの世帯や障害のある人、土砂災害警戒区域住民には、戸別受信機(防災ラジオ)でも、受信できるようになっています。その、情報を聞いた高齢者からは、どうすればいいのかわからなかった。声は聞こえるが声の調子が早くて内容がわかりづらい、という意見が寄せられました。
同報系防災行政無線での緊急時の対応については。
今年度から本格運用をしております、同報系防災行政無線は、126箇所に設置したスピーカーや土砂災害警戒区域内に居住されている世帯のかたなどに貸与している戸別受信機から、風水害、地震などの情報や、避難情報を放送するために整備いたしました。
8月10日の温帯低気圧による大雨の際には、青森地方気象台において大雨警報・土砂災害レベル3が発表されたことから、旧町地域に対して、速やかに「気象台で発令された警報の内容、時間、土砂災害への注意喚起等」を同報系防災行政無線により、放送しております。
山田
8月10日の放送では聞き取ることはできたが、日本語が難しく、簡単な日本語で言ってくれないと、どうすればいいのか分からないという話があった。いざ避難しなければならない場合、どのような言葉で放送するのか。
同報系防災行政無線での避難指示等で使用する言葉については、「発令の内容、時間、対象地区」を簡潔に分かりやすく伝えるように心がけております。
また、放送する際には、難しい言葉ではなく簡単な言葉で、ゆっくりとした音声スピードにより行い、聞き漏らした場合も想定し、同じフレーズを2回放送するなど、「避難指示等」の情報が高齢者を含め、地域住民のかたに伝わるように放送しておりますが、今後ともより分かりやすい放送に努めてまいります。
山田
戸別受信機(防災ラジオ)は、直前の放送を聞き直すことができ、音量や音声スピードを調整することもできます。言葉がわかりやすいのはもちろん、有事の際には避難行動など実際に行ってもらえる放送を行ってほしい。
山田
静岡県熱海市の災害では土砂災害が発生した地区に避難指示が出ていなかった。十和田市で避難指示を発令する場合は、ピンポイントでその地区に避難指示を出せないか。
避難指示を出す場合の地域を指定する際には、気象庁が配信している危険度分布(キキクル)などをもとに決定しており、この危険度分布エリアは5キロメートル四方の格子により区切られて提供されております。
対象地区は格子で構成されておらず、気象庁の危険度分布と一致しない場合が多いことから、対象地区よりは広いエリアに避難指示を出す必要がございます。
そのため、ピンポイントでの避難指示や放送は難しいと考えます。
山田
カメラ設置により県のホームページ等で河川の状況を見ることができるが、現在設置している場所のほかにも、市内でいつも危ない河川の状況を見ることができるように市としてカメラを設置したらどうか。
奥入瀬川をはじめとする2級河川は県が管理しており、県の判断により必要な個所に水位計をはじめ定点カメラが設置されており、その状況は青森県河川砂防情報提供システムのホームページにて提供されております。
こうしたことから、県管理河川へのカメラの設置につきましては、まずは、県に相談してまいりたいと考えております。