2026年9月定例会 一般質問|教育環境の充実とごみ減量・再利用の推進について
身近な暮らしの課題を、できるところから改善するために
2026年9月9日の十和田市議会定例会では、「教育行政」と「ごみ減量と再利用の推進」について一般質問を行いました。
今回の質問で大切にしたのは、限られた予算や人員の中でも、既存の施設や制度を生かし、実現できる方法を考えることです。
それぞれの課題について、質問の背景、提案した内容、市から提供された答弁資料の概要、今後の課題をご紹介します。
【教育行政】
1.市民図書館に電源が使える学習席を
学校では、児童生徒が1人1台の端末を使って学習する環境が整えられています。しかし、市民図書館では個人のパソコン等を利用できても、電源の利用は認められていません。
そこで、既存のコンセント付近に4〜6席程度の「電源優先席」を設け、利用時間を1〜2時間程度に制限するなど、ルールを整えた試験導入を提案しました。
市の回答資料では、電源の数が限られていることや、利用者間の公平性、目的外利用、マナーの問題などを理由に、現時点では電源提供の予定はないとされています。一方、他の公立図書館の動向を見ながら、必要性を検討する考えも示されています。
再質問では、利用時間の制限や用途を限定した席の設置など、他市で行われている運用の工夫を示しました。大きな工事をせず、まず少数の席から試す方法について、前向きな検討を求めました。
今後は、学習環境の変化に合わせ、市民が使いやすい図書館となるよう、検討状況を確認していきます。
2.学校ICTの契約と学習データの引継ぎ
GIGAスクール端末で利用するMicrosoft 365の更新について、従来契約との違いや、代替ソフトウェアとの比較状況を質問しました。
教育総務課の答弁案では、従来の端末とセットの6年間の契約から、教職員数を基準とする1年間のライセンス契約へ変更することが説明されています。また、他社製品も比較したものの、蓄積された学習データを引き継げないため、Microsoft 365の継続利用が適当と判断したとされています。
再質問では、データが移行できないために特定の製品を使い続けざるを得ないことは、将来の選択肢を狭めるのではないかと指摘しました。
今後は、データを共通形式で出力できることや、別のシステムへの移行のしやすさを契約仕様に盛り込むなど、費用と利便性の両面から検討していくことが重要だと考えています。
3.学校の魅力発信と子どもを守るSNSのルール
十和田市の学校で行われている教育活動や地域の魅力を、教員を目指す学生などに伝えるため、市公式SNS等を活用した情報発信について質問しました。
教育総務課の答弁案では、県教育委員会と連携し、学校の魅力を伝える動画などの発信について関係課と協議する考えが示されています。
一方、SNSの活用が広がるほど、児童生徒の写真や動画、個人情報の管理が重要になります。
同答弁案では、市教育委員会独自のSNS利用ルールは策定していないものの、国や県の方針に基づき、学校所有のカメラを使った撮影や、児童生徒との私的なSNSでのやり取りに関する指導を行っていると説明されています。
再質問では、私用端末による撮影、撮影データの保管方法、児童生徒や保護者との連絡手段について、明確なルールがあるかを確認する質問を用意しました。
子どもたちの安全とプライバシーを守るとともに、先生方も安心して教育活動に取り組める環境づくりが必要だと考えています。
【ごみ減量と再利用の推進】
4.フードドライブを小さな試行から
家庭や事業所で余っている未利用食品を集め、必要とする方々に届ける「フードドライブ」について質問しました。食品ロスの削減だけでなく、生活困窮者支援や子ども食堂などへの支援にもつながる取組です。
市が回収場所の提供や周知を担い、仕分けや配送などは社会福祉協議会や民間団体等と連携する、役割分担型の仕組みを提案しました。
くらし環境課の答弁案では、食品の安全管理、保管、運搬などの課題を整理し、関係団体との連携も含めて実施の可能性を検討する考えが示されています。
再質問では、市職員を対象とした庁内フードドライブをまず試行し、回収量や実務上の課題を確かめてはどうかと提案する内容を用意しました。
最初から大きな仕組みをつくるのではなく、無理のない規模で始め、課題を確認しながら広げていくことを大切にしたいと思います。
5.家庭用生ごみ処理機の購入補助をもっと身近に
家庭から排出される生ごみを減らすため、生ごみ処理機等の購入補助制度について、利用状況と周知方法を質問しました。
くらし環境課の答弁案では、2026年8月末現在、電動式生ごみ処理機11件、コンポスト5件の合計16件、交付決定額は21万4,000円とされています。また、広報紙やホームページ、イベント等による周知を進める考えも示されています。
制度をより多くの方に利用していただくためには、補助金額だけでなく、家庭のごみがどれほど減るのかなど、暮らしに結びつく情報をわかりやすく伝えることも大切だと考えています。
6.捨てるごみから、譲る資源へ
粗大ごみの中には、まだ十分に使用できる家具や生活用品もあります。こうした品物を、必要とする人へ譲る仕組みについて質問しました。
ジモティーやメルカリなどの民間サービスを活用し、新たな設備への大きな投資をせず、再利用を促進する方法を提案しました。
くらし環境課の答弁案では、十和田地域広域事務組合や関係市町村と協議・検討したうえで、民間サービスの紹介などを通じてリユースを促進する考えが示されています。
再質問では、仕組みづくりだけでなく、市民一人ひとりが取り組めるリユースについても周知を求めました。
再利用は、ごみ処理費用の抑制と資源の有効活用につながる可能性があります。今後の具体的な連携や周知の進展を確認していきます。
7.大型連休のごみ収集と働く環境の両立
大型連休中のごみ収集について、市民生活の衛生維持と収集作業員の負担軽減を両立できないか質問しました。
くらし環境課の答弁案では、連休中の収集を休止すると、連休明けにごみが集中して作業負担が増える懸念があるため、年末年始を除き通常の収集体制を維持する必要があるとの考えが示されています。
一方で、作業員の休日確保や人手不足への対応も欠かせません。可燃ごみの収集は維持しながら、不燃ごみや資源ごみの収集日を調整する方法などについて、広域事務組合との協議を求める内容を用意しました。
ごみ収集を長く安定して続けるためには、市民の利便性と、現場で働く方々の労働環境の両方を考える必要があります。
今回の一般質問を通じて
今回取り上げた課題には、すでにある施設をより使いやすくすること、制度を市民に知っていただくこと、行政と民間が役割を分担することなど、さまざまな改善の方法があります。
一方、市が検討する考えを示したことと、実際に制度やサービスが実現したことは異なります。提案した取組がその後どう進んでいるか、引き続き確認していきます。
予算や人員に限りがあるからこそ、できない理由だけでなく、どうすれば実現できるのかを考える。その姿勢を大切に、これからも身近な暮らしの課題に向き合ってまいります。
関連資料
十和田市議会だより第88号(2026年10月30日発行)に、9月定例会の一般質問が掲載されています。
注:市の回答については、提供された答弁書・答弁案に基づき整理しています。答弁案は最終答弁と一致するとは限りません。また、再質問の一部は準備原稿に基づくため、実際の発言・回答との照合が完了していない箇所があります。
十和田市議会議員 山田洋子
2026年11月



